風のガーデン
「山裾でよく風が吹くので秋口になると草の穂がなびいて風の通り道がよく見えるんです。もともとは、おじいちゃんとおばあちゃんが始めたものを母が引き継いだ・・・」ドラマ「風のガーデン」の中で、主人公白鳥貞美の娘ルイがこう語る風のガーデン。フジテレビの2008年10月クールで放送されたドラマ「風のガーデン」のロケが行われたこのブリティッシュガーデンは、富良野市の北の峰にあります。
風のガーデンがどこにあって、公開されているかどうかなどということを知ったのは、今年の5月のこと。仕事で富良野を訪れることなど滅多にないのですが、たまたま富良野にお住まいの方のところを訪れる機会があって、その後、次の行き先に向かう途中、レンタカー店でもらったドライブマップを見ていた同僚が、「風のガーデンは、ここにあるんですね」と教えてくれた。
同僚は、ドラマ「風のガーデン」を見て、いたく感動したらしいのですが、何分、こちらはドラマを見ていないので、「どうしても・・・」という気持ちはありませんでした。ただ、なんとなく惹かれるものを感じ、行ってみようかということになったのです。しかし、ガイドマップを見ると、ガーデンのオープンは5月30日からということで、まだ10日ばかり早かった。このため、この時は、残念ながら(勿論、同僚にとってですが)、風のガーデン行きは諦めました。

時は3ヶ月ほど流れ、再び富良野を訪れました。そもそもは、帯広での仕事をこなして東京に戻るというだけのスケジュールでしたが、仕事を終えた後に、いつもの如く札幌に出向いて旧友と一献酌み交わすか・・・ということを企んでいた時に、「折角だから、数日は北海道で過ごそうか・・・という衝動(?)に駆られた」というのがその理由です。ずっと札幌にいても芸がないので、それならば、富良野にでも行ってみようかと思ったわけです。
このブログを始めた頃にも、そのようなことを一度やったことがあるのですが、そのときは、朝札幌を出て、富良野・美瑛を車で往復しただけ、と言ってもいいくらいのゆとりのないツアーでしたから、今度は、あくせくするのは止して、富良野に一泊してゆっくりしようと思っていました。ただ、泊まるところを確保するのは、ちょっと大変でした。シーズンを少し過ぎようとしていた頃ではありましたが・・・。
富良野での2日目、風のガーデンに行ってみることにしました。この段階でも、まだドラマのことは知らず、どうしても行きたいという気持ちがあったわけではなく、観光スポットの一つに行くというくらいの感じで出かけました。
風のガーデンは、新富良野プリンスホテルの前にあります。前とはいえ、ホテルから風のガーデンまではかなりの距離があります。 ホテル前の駐車場から坂道を少し歩いて下ると、受付をする小屋があります。ここで、入園料(500円)を支払うと、送迎車でガーデンの入口まで運んでくれます。
受付小屋からガーデンまで、送迎車はゴルフ場のカート道のような細い道を辿って行きます。窓から見える風景も、「まるでゴルフ場だな。これは」と思っていたら、まさにその通り。風のガーデンは、平成18年(2006)にクローズしたゴルフ場に造られたそうで、人間の手が加えられて造られたものを自然に還す活動の一環なんだと、送迎車の運転手氏が説明してくれました。
風のガーデンに着き、早速中に入ってみました。最初に見たままの印象は、「なんか、手入れの悪い庭みたいだな・・・」と、申し訳ないですがそんなものでした。私の思い画くガーデン像というのは、バラをはじめ、色とりどりの花々が競うように咲き乱れ、雑草のようなものなどありえず・・・といったものだったからです。
しかし、周りにいた人たちは、いたく感激しているようで、やれガブリエルがどうだとか、岳っくんがどうしていたところだとか、どうのこうのという話題で盛り上がっていました。しかし、ドラマを知らないこちらには、意味がさっぱり分からず、ついて行けません。この時が最初でした。このガーデンがドラマでどんな意味を持っているのだろうとか、ふつふつとそんな気持ちが湧いてきたのは。(この原稿をアップする時点では、ドラマの内容もバッチリです)
ドラマ「風のガーデン」の撮影のために造られたこのブリティッシュガーデンは、もともとのゴルフ場の敷地から2000m2の芝を剥ぎ、600トンの土を入れ替えたうえで、2006年6月頃から造成が始められました。同年の7月には花植えの区画を整えて、8月上旬頃から花を区画毎に植えていったといいます。365種の花が季節ごとに咲き、見る人に癒しの風景を与えています。ドラマでは、主人公の父・白鳥貞三が孫のルイ、岳とともに妻が残したこのブリティッシュガーデンを育てているという設定になっています。
ガーデンの突き当たりに、平屋の家があります。その家は、グリーンハウスと呼ばれ、ドラマの中でも重要な役割をもっています。中には、アンティークな調度品が集められ、壁には貞三の妻が残した水彩画が飾られています。ドラマの中では、主人公の白鳥貞美の回想の舞台となったり、息子の岳との触れ合いの場となったり、ガーデンの中でもシンボル的な位置を占めています。
風のガーデンに行った後、携帯で写メールを送りました。相手は、この5月に一緒に富良野に行った同僚です。「今、ここにいるんだけど、どこか分かるかな?」と。しばらくして、同僚から返事が来ました。「風のガーデンですか?再放送も見たので、行きたかった」ととても残念そうでした。うむ、やっぱりドラマを見るしかないか・・・、となったわけで、「よし、旅から戻ったら速攻でレンタルショップに行くぞ」と、あぁ、すっかり大天使ガブリエルの罠に嵌まったようです。
(写真は全て、風のガーデン)
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)












最近のコメント