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2009年1月14日 (水)

白い一日

鳥海山に向けて

んよりと曇った空に小雪が舞う。とっぷりと日の暮れた秋田空港は一面の銀世界だった。「まるで、スキー場にでも来たみたいだな」。秋田市内に向かうリムジンバスを待ちながら、誰かがそう呟いていたっけ。「今年は雪が多そうだ。明日が思いやられるな」時折、足下に訪れるスリルを味わいながら、一夜のねぐらに急ぐ。やっぱり普通の革靴はいかん。そんなことは、とっくに分かりきっているのだが・・・。

一夜明けて、朝を迎えてみれば、昨日とはうって変ってのピーカンデイ。予想は小幅ながら裏切られた。羽越本線の各駅停車に揺られながら、羽後本荘を目指す。途中、山々の木々という木々には着雪がみられ、今年初めての雪にまみえる者の目には、まるで幻想的なオブジェが立ち並んでいるように見える。がしかし、地元の人々にとっては、別に感激するほどのものでもなく、いつもの景色くらいにしか映らないのだろう。

羽後本荘駅は、秋田県内の羽越本線の中心都市、由利本荘市の代表駅。本年の初仕事はここからスタートすることになった。各駅停車を降りてから、時間調整のために、駅舎内にしばらく留まってぶらぶらしていたら、名産品だという大きな手毬がぶら下がっているのに出くわした。跨線橋にも小ぶりの手毬がいくつも吊るしてあった。その跨線橋に登ってみてはじめて気づいたのだが、白く美しい山が彼方に見えた。しばらく山並みを眺めていたら、眼下を一両のディーゼルカーが発車していった。

ここ羽後本荘は、矢島線を引き継いだ由利高原鉄道(鳥海山ろく線)の乗換駅でもある。鳥海山ろく線は、羽後本荘駅から矢島駅までの全長23kmを約45分で結ぶ第三セクターによるローカル線だ。この羽後本荘駅から、秋田県と山形県の県境にある名峰鳥海山(2,236m)に向かって田園風景の中をのんびりと走ってゆく。

のんびりと仕事したいなぁ。今年こそは余裕を持って仕事するぞ・・・と毎年のように思うのだが、どうもその夢は叶いそうにもない。北に南に、駆け回るどころか通り飛び回ることになるのだろう。ディーゼルカーはいいなぁ。地に足が着いていて・・・。本気でそんな風に思えるところが、チョットだけ哀しいかなぁ。

(写真は、羽後本荘駅を出てゆく鳥海山ろく線のディーゼルカー) 

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